next title back index home

天に上っていく娘たち、一人のこされる娘 テキスト画像3
「なんと美しい娘たちだ。きっと、この世の人ではないな」 男が見ていると、娘たちは水浴びをおえて、 近くの松の枝にかけられた衣を着ると、 そろって天にのぼっていきました。 でも、一人だけ、衣が見つからない女がいました。 「たしか、ここにかけておいたのに、私の衣はどこへ行ってしまったの。 衣がないと、私は天に帰れないわ。どうしたらいいの」